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嵐のような一日【SS・トラパス】
 
 
【2013/04/30 21:12】
 
 
 えっと……なんでこんなことになっているんだっけ?
 
 前髪からポタポタと落ちる滴を見つめながら考える。目の前には真っ赤な顔をして、何か喚いている女の子。その子の後ろにはこれまた同じ顔した女の子たち。
隣に座っていたリタは「タオル取ってくる!!」と、慌てて店の奥へ行ってしまった。
 
久しぶりに猪鹿亭でリタとガールズトークに花をさかせていたある日の午後。名前を呼ばれたと思ったら、頭の上から水が降ってきた。

「なんとか言ったらどうなのよ!?」
 
コップを持ったまま詰め寄る女の子。そんなこと言ったって、あまりにも突然すぎる出来事に言葉が出てこない。
お昼のピークを過ぎた店内には、幸いにもお客さんが数人いただけだったけど、それでもこの状況は注目を集めていてかなり恥ずかしい。

「……というか、なんでこんなことになっているか分からないんだけど」

 リタからタオルを受け取りながらそう言うと、女の子の顔が更に赤くなった。

「だから、さっきから何度も言っているじゃない!トラップのこと、どう思っているのよ!!」

「どうもこうも、彼とは一緒に冒険する仲間だけど?」

 自分の気持ちを正直に話したのに、嘘よ!とか、そんなことないくせに!!とかいう言葉が投げつけられる。うぅ、じゃあどう言えば納得するのー?

「あんたたち、トラップに相手にされないからって、パステルに八つ当たりするんじゃないわよ。そんなこと本人に聞けばいいじゃない!」

 わたし以上に怒っているリタ。その優しさは嬉しいけど、そんなこと言ったら更に煽ることになっちゃう……って、もう煽ってるのか。
こうしている間にも、リタ対トラップ親衛隊の言い争いは続いている。

「聞いたわよ!!好きな子いるの?って。そしたらいないって言われたわ!」

「いないならいいじゃない!パステルだってなんとも思っていないんだし、どんどんアタックすれば!?」

「しているわよ!!でも恋人にはしてくれないんだもの!」

「じゃあ、やっぱり八つ当たりじゃない!!」

 ……あぁ、もう完全に蚊帳の外になっちゃった。他のお客さんも見ているのに、彼女達のボルテージはどんどん上がっていく。
止めなきゃいけないのはわかっているけど、タイミングがつかめない。どうしよう、と思っていたら信じられないことを言われた。

「だって彼、いつもパステルのこと目で追っているじゃない!冒険の話を聞いてもパステルのことばっかりだし、はっきり言わなくたってわかるの。
彼の近くにいればなんとなくわかっちゃうの!!なのになんで本人がわからないのよ、この鈍感!!」

「鈍感って……」

 思わず呟いたら後ろから声が掛けられた。

「いや、突っ込むとこそこじゃねぇだろ」

「「トラップー!!」」
 
振り返るとそこには呆れた顔の彼がいた。あぁ、嫌な予感。

「トラップ、何で来たの?」

「何でって……誰かさんが俺のせいでいじめられてるって聞いて」

 と、ニヤニヤしながら見下ろしてくる。そこにすかさずリタが詰め寄った。

「わかっているなら何とかしてよ!あんた、女の子と遊ぶのはいいけど周りに迷惑かけないでよね」

「そう言われてもなぁ。来る者は拒めないし」

 なんて言って、全く反省する気がない。もう、そんなこと言ってるからわたしがこんな目に合ってるのに。

 さて、どうしてくれようかとトラップを睨んでいたら、リタが爆弾を投下した。

「じゃあ、ここではっきりさせてって。そしたらパステルにも迷惑かからないし」

あんたたち、それなら納得するでしょ?なんて親衛隊の子にも聞いてる。

「そうね、トラップが誰を好きなのかわかったら潔くあきらめるわ」

「ほら、彼女たちもこう言ってるし、ここで本命をはっきりさせなさい。ね、パステルもそれでいいでしょ?」

「いいでしょって言われてもねぇ。トラップはどうなの?」
 
わたしに聞くことじゃないと思って後ろの彼を見上げて聞いたら、ばっちり目が合ってしまった。……って、ちょっとなんで?顔が真っ赤なのー!?
 
反射でこっちも顔を赤くしていたら、隣にいたリタがため息をついた。

「あー、なるほど」

 な、なにがなるほどなの?あんなに怒っていた親衛隊の子たちも泣きながら出て行っちゃうし、状況がよくわからない。リタに聞いても教えてくれないし、トラップなんてわたしを置いてさっさと帰ってしまった。
結局、水をかけられた理由もトラップが好きな人もわからないまま、嵐のような一日はこうして終わった。

 

もう、一体なんだったのよー!?




■投稿者:花音
■投稿日:4月14日
■コメント:
春一番→強風→「今年は嵐のようだった…」と連想して、こんな話になりました。リタ、大活躍(苦笑)
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