FC2ブログ
みんなで共通のお題に挑戦して、二次創作しませんか? もちろん見るだけも大歓迎!!
 
 
 
 
スポンサーサイト
 
 
【--/--/-- --:--】
 
 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 
 
 
▲TOP
 
 
 
 
彼女の抱負【SS・トラパス】
 
 
【2013/02/28 23:59】
 
 
「「「パステル、誕生日おめでとう!!」」」

 
夕飯時で賑わう猪鹿亭の一角で、わたしはみんなから祝福を受けていた。ちょっと過ぎちゃったけど、今日はわたしの誕生日パーティー。当日はクエスト中だったから、シルバーリーブに戻ったらお祝いしようってクレイが言ってくれたんだよね。
テーブルにはいつもより多くて豪華な料理。それと大きなケーキがあった。こんなこと滅多にないから、食いしん坊のルーミィじゃなくてもワクワクしちゃう。

「みんな、ありがとう!!とっても嬉しい!」
 
感謝の言葉を伝えてロウソクの炎と向き合う。大きく息を吸って……

「あ、パステルちょっと待った」
 
一気に吹き消そうと思ったところで、何故かクレイに止められた。

「う……げほっ、ごほっ。な、何?」
 
思いっきり吸い込んでいたからびっくりしちゃった。咳き込みながらクレイに聞くと、大したことじゃないんだけど、と素敵なことを教えてくれた。

「ごめんごめん。ロウソクの炎を消すときにお願い事を言ってから消すといいって聞いたことがあってさ。せっかくだから何か願い事してみたら?って思って」

「お願い事ねぇ……」
 
言われてふと考える。お願い事ねぇ……新しい服が欲しいとか、貧乏から脱出したいとか??いや、でもこういうのじゃないよなぁ。
 なんて眉間に皺を寄せて考えていたら、クレイに笑われてしまった。

「いや、そんな真剣に考えなくてもいいんだけどさ」

「そうだけど……。改めて考えると、お願い事って思いつかなくて」

っていうか、パッと思いつくものが情けないお願いばかりで、自分が憐れになってくる。
 大体お願い事する機会なんて限られてるじゃない?ちょっとくらい真剣になってもいいじゃん、と思って考えようとしたけれど。

「ぱぁーるぅー、ルーミィ、おなかぺっこぺこだおう!!」

「けっ、そんなもん嘘っぱちに決まってんだから、適当でいいんだよ。適当で」

と、食いしん坊と夢のない人に急かされてしまった。

「ごめん、ルーミィ。じゃあ、改めまして……」
 
 もう一度ロウソクの炎と向き合う。色々頭の中に浮かんだけど、お願い事って言ったらこれしかないでしょ。

「一年間、みんな無事に過ごせますように」
 
 そう言って、勢いよく炎を消した。

 
 あの後、次のクエストの話をしながらお腹いっぱい食べて飲んで、一人と一匹が寝たのを合図にパーティーは終了した。いつも通りみんなで仲良くみすず旅館へ帰る途中のこと。

「さっきのお願いごとの話ですけど、目標とか抱負でもよかったんじゃないですかねぇ」
 
 唐突にそんなことを言われて驚く。すると彼の隣を歩いていたノルも、ウンウンと頷いていた。
 
「えっ、キットン急に何よ」
 
 わたしが聞くと、彼は優しい笑顔で言った。

「誕生日は新年と同じで節目だと思うんですよ。新しい目標があれば人は成長しますし、年を取ると共に、心身が成長するというのも素敵だと思いまして」
 
「へぇ、キットン、いいこと言うじゃん」
 
 シロちゃんを抱きながらクレイも感心する。
 そっか、そうだよね。目標だったら確かにいっぱいあるもんなぁ。なんて感心していたのに、キットンたら

「まぁ、パステルの目標は方向音痴を治すことでしょうけどね。年相応の目標になるのはいつのことやら」
 
 ぎゃはは、と笑いながら余計な一言。んもー、せっかく感心していたのに。

「これでも一応努力してるんだから、言われなくてもわかってるのー。じゃあ聞くけど、年相応の目標ってなによ?」
 
 方向音痴を治さなきゃいけないのは自分でもわかっていることだから、とりあえず置いといて。年相応ってのが気になったので聞いてみた。

「そうですねぇ……例えば、何歳までに結婚したい!とか、彼氏が欲しい!でしょうか」
 
 意外な言葉に驚いたけど、よくよく考えたらキットンって既婚者だもんね。そういう言葉が出てきてもおかしくない。でも……

「でも、そういうのって冒険者じゃなかったら思うことじゃない?今はまだ考えられないわ。婚約者がいる訳でもないし、定住している訳でもないしさ。好きとか恋とか考えるより、みんなと一緒に冒険している方が楽しいわ」
 
 そうよ、大体考えすぎて知恵熱出したくらいだもん。わたしに恋愛はまだ早いのよ。マリーナにも話したけど、今はそういうのは考えたくないし。

「そのうち嫌でも考えなくちゃいけなくなるんだろうし、年相応なのはもう少し先でいいわ」
 
 そう言いながら、いつの間にか着いていた旅館の入り口でルーミィを受け取る。

「じゃあ、みんなおやすみー」
 
 とりあえず、みんなの足を引っ張らないように頑張ろうと心に決め、女部屋の扉を閉めた。


 
 その後。

「まぁ、そんなわけでパステルは相当鈍いですから。頑張ってくださいね、トラップ」

「……っるせぇ!!!」

 なんてやりとりがあったことは、(当たり前だけど)わたしは知る由もなかった。





■投稿者:花音
■投稿日:2月19日
■コメント:
 ネタ被りになりそうでちょっとドキドキですが…。パステルの抱負と見せかけて、実はトラップ頑張れーな話。最後のやりとりが書きたかっただけだったのに、どうしてこんなに長くなった(汗
スポンサーサイト

 
 
 
▲TOP
 
 
 
 
この記事に対するコメント
 
 
 
 
 
▲TOP

 
 
 
 
この記事に対するコメント投稿
 
 















 
 
 
▲TOP

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。